注目の指数:MSCIフロンティア(MSCI FRONTIER MARKETS INDEX)
日経電子版でも紹介されましたが「MSCIフロンティア」に注目しています。
MSCIフロンティアは、新興国(エマージング)よりアグレッシブで、
・アルゼンチン
・クウェート
・ベトナム
・モロッコ
・ナイジェリア
の5カ国で約75%を占めています。
アルゼンチンだけで24.02%と1/4を占めている点は個人的に好きではないものの、新興国の「次」を狙うには良い指数です。
MSCIフロンティアって何?
MSCIフロンティアは、MSCI inc.が提供する「指数」です。
正式名称は"MSCI FRONTIER MARKETS INDEX"です。
構成国は、2017年12月時点で
アルゼンチン、バーレーン、バングラデシュ、ブルキナファソ、ベナン、クロアチア、エスニア、ギニアビサウ、コートジボワール、ヨルダン、ケニア、クウェート、レバノン、リトアニア、カザフスタン、モーリシャス、マリ、モロッコ、ニジェール、ナイジェリア、オマーン、ルーマニア、セルビア、セネガル、スロベニア、スリランカ、トーゴ、チュニジア、ベトナム
の29カ国です。
#構成国は比較的変化します。(例:2015年5月では25カ国)
アフリカ、特に西アフリカ諸国が多いのが特徴と言えそうです。
MSCIフロンティアへ投資するには?
MSCIフロンティアは、その名の通り、MSCIの指数ですので、指数連動のETFや投資信託が提供されているかと思いきや、そのものではなく「MSCI フロンティア・マーケット100インデックス(MSCI Frontier Markets 100 Index)」に連動するETFがメジャーです。
「MSCI フロンティア・マーケット 100 インデックス(MSCI Frontier Markets 100 Index)」は、MSCIフロンティアの構成銘柄からいくつかの条件を満たす100銘柄で構成される指数です。
#条件とは、流動性基準等を満たした銘柄の内、浮動株調整後時価総額の上位100
具体的には、
・iシェアーズ MSCI フロンティア 100 ETF
が提供されています。
「NYSE Arca」(NYSEアーカ取引所)に上場するETFです。
iシェアーズシリーズですので、経費の安いETFを提供する事で知られるブラックロック提供です。
詳しくは、ブラックロックの以下ページで確認可能です。
ただし、米国市場のETFですので当然ながら「米ドル」での取引になります。(=外国株式)
実際に投資するには、外株の取り扱いがある証券会社からの購入となります。
円建ての投資信託で投資するには?
「iシェアーズ MSCI フロンティア 100 ETF」の投資対象は、外国株式ですので、ドル建ての投資でも円建ての投資でも本質的に変わらないようにも思えますが、それでも円建ての投資信託で投資したい場合は、純資産額の多い「グローイング・フロンティア株式ファンド」などが「フロンティア諸国」を対象にした投資信託です。
なお、面白いところでは、SBIアセットマネジメントの「ハーベスト アジア フロンティア株式ファンド」がアジアのフロンティア諸国を対象にした投資信託です。具体的には、カザフスタン、モンゴル、スリランカ、バングラデシュ、ベトナムの5カ国です。この投資信託が面白いのは、SBI証券のiDeCoで取扱商品に入っている点です。iDeCoでフロンティア諸国へ積立投資を行うなら、この投資信託です。
フロンティア諸国への投資は経費もリスクも高い
なお、フロンティア諸国への投資は「経費」も「リスク」も高い点に注意が必要です。
特に「iシェアーズ MSCI フロンティア 100 ETF」以外の投資信託は基本的にアクティブ型のため、信託報酬は1%超です。(情報量の少ないフロンティア諸国の銘柄をリサーチするには費用がかかるので高いのは致し方ない面は多分にあります)
また、MSCIフロンティアで比率が最も高いアルゼンチンは、かつてデフォルト(債務不履行)を起こした国です。
成長著しいとは言え、先進国や主要な新興国とは異なる点に注意が必要です。